2歳5カ月の長男は、夜になると「寝ない、寝ない!」と叫ぶことがある。できるだけ早く寝て欲しい親としては、とても困る。でも、幼児にとって規則正しい睡眠はどれほど大切なのだろうか。
そんなことが気になっていたところ、大阪大のチームが昨秋、「社会性発達や脳機能と関連する」という研究成果を発表していた。「話を聞いてみるしかない」と考え、キャンパスを訪ねた。
米国などの研究によると、日本の乳幼児の総睡眠時間は11.6時間。イギリスやオーストラリアなど13時間を超える国もある中で、特に短いという。海外では、乳幼児期の短時間睡眠と、その後のことばの遅れや不注意などが関連することを示した研究もある。
今回、チームは1歳半~2歳の幼児72人を対象に、視線計測や脳波測定、発達検査で、睡眠との関連性を調べた。
視線計測では人の顔と幾何学…